2024年時点での政府目標(再配達率6%未満)を受け、置き配推奨が広がっていた中、2025年6月、国土交通省・経済産業省・環境省など関係省庁が連携し、さらなる強化策を検討していることが報道されました。

その内容は以下の通りです:
- 置き配を「初期設定(デフォルト)」とする方針
- 対面受け取りを“あえて選ぶ場合”は有料とする案
- 配達アプリ・ECサイトにおいて、置き配を初期選択肢に組み込むルール
この動きは、ドライバーの負荷軽減を現実的に進めると同時に、「宅配の常識」を根本から転換する可能性をはらんでいます。
なぜ“有料手渡し”の議論が出るのか?
これまで「手渡しが当然」だった宅配文化に対して、なぜ今、置き配が“標準”になろうとしているのでしょうか。
背景には次のような要因があります:
- ドライバーの業務量が過密状態にあること
- 再配達=1件のために再訪問+時間+人件費+燃料がかかる
- 手渡し希望が全体の効率を下げているという現場の声
有料化案は、いわば「利用者に選択の責任を促す仕組み」として提示されており、再配達を“特別な対応”として扱う風土づくりの一環とも言えます。
今後どうなる?置き配社会の未来像
考えられる未来の展望としては以下のようなことが予測されます:
- ECサイトでは置き配がデフォルト選択となり、意識せずとも自動的に置き配になるケースが増加
- 集合住宅への宅配ボックス設置補助や、標準装備化
- 地域住民との「置き配ゾーンの管理・監視」など、住環境との連携も必要に
- 盗難保険付き置き配・カメラ付き宅配マット等のIoT製品の普及
一方で、懸念される点もあります:
- 高齢者やITリテラシーの低い層が「対面希望=有料」に抵抗感を示す可能性
- 個人情報保護・セキュリティと配送効率のバランス
まとめ:変わりゆく宅配文化とどう向き合うか
「手渡しで受け取るのが当たり前だった時代」から、「置いてもらうのが当たり前」へ──。
この変化は、宅配の最前線で働く人たちの声と、社会インフラとしての持続可能性に根ざしたものです。
重要なのは、消費者が単に“便利さ”だけでなく、物流の背景と人の労働への理解を持つこと。
今後も技術と制度の両輪で、「誰もが納得できる置き配社会」を目指して、進化は続いていくでしょう。
